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7/01/2024

府中教会ニュース7月号<WEB版>

今月号の会長先生ご法話は
 私たちの人生と  
「永遠のいのち」




7月15日は盂蘭盆会の式典が行われます。

府中教会においては、式典のあと「故人を偲ぶ語り合いの場」がございます。
亡きご家族への思慕、ご縁のあった方との想い出など、お茶をいただきながら、ゆったりと分かち合うときを共に過ごしたいと思います。
ぜひお越しくださいませ。

人生はゴールのないメドレーリレーのようなもの。
私たちは、大いなるいのちの営みのなかの一区間を精一杯走るリレーの走者です。
「永遠のいのち」を生きる私たちですが、やはり生老病死の苦しみや悩みがつきまといます。

釈尊はそこから私たちを救いたいと、ものごとは変化するという真理をもとに、私たちが本当は何に悩み、何を必要としているのかをあきらかにしていく道を示されました。
そういった苦の受けとめ方、ものの見方や、言葉の使い方など日常生活を正しくする道を実践していくことこそが、生命のメドレーリレーを精一杯生きることにつながります。

日々の精進のためには、サンガとの語り合いが励ましとなります。
一人で悩むと孤独におちいりがちになります。
どうぞ共に教えを学び合う仲間を頼ってくださいませ。

また、話を聞かせてもらう場合は、目の前のお相手が本当は何を必要としているのか、お話を聞いていただければと思います。


下の青い文字をタッチするとPDFファイルが開きます。
府中教会ニュース7月号


──今月の記事──
▶7月会長法話 私たちの人生と「永遠のいのち」
会長法話全文はこちらから

▶「稽古に神変あり」 浄書教育
▶50周年実行委員メッセージ
迷いの中で一歩踏み出した“けやき”(鳥澤孝予)
▶7月府中教会開放日

青年部Info(青年部月刊ニュースレターVol.33)
※2ページめに続けてあります。
▶青年の日の「ふりかえり会」を行いました
▶戦う理学療法士☆マサシ【離島編】 青ヶ島上陸

6/01/2024

府中教会ニュース6月号<WEB版>

今月号の会長先生ご法話は

心やすらかに、
おだやかに生きる


府中教会の紫陽花の蕾みがふくらんできました。

じっとりする日が多くなる季節ですね。


心が晴れないような日こそ、新しい生き方を発見してみるという精進はどうでしょうか。


会長先生のご法話によると、「新しい生き方」といっても難しいことではなさそうです。

たとえば、職業上の仕事、日常の家事、炊事、洗濯、子育てに「感謝と喜びをもってとりくむこと」です。

雨に濡れる青葉の成長に気づき、自分も成長したいと「志」が芽生えることも、「新しい生き方」につながることかもしれません。


雨の日には 雨の日の生き方を。

悦びとやすらぎをもたらす方法は、日常のなかにあるのですね。


ご法話で引用された谷川俊太郎さんの詩集
『すこやかに おだやかに しなやかに』
佼成出版社
図書館本で帯がなく・・・それっぽく手作り


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府中教会ニュース6月号


──今月の記事──

▶6月会長法話 心やすらかに、おだやかに生きる

会長法話全文はこちらから


▶青年の日は青梅練成道場の清掃奉仕

▶50周年実行委員メッセージ

府中の象徴“けやき”に愛を込めて(鴨下友理子)

▶6月府中教会開放日


青年部Info(青年部月間ニュースレターVol.32)

※2ページめに続けてあります。

▶5/19(日)青年の日(ご報告スナップ集)

激アツだった頃のボンバーキッズを見せたい!


4/02/2024

府中教会ニュース4月号<WEB版>

今月号の会長先生ご法話は

──「あるがまま」を受け入れる


桜の蕾みがほころび始め、府中教会では4月7日「花まつり」に向けて、たくさんの笑顔がこぼれています。

当日はお子さんたちによる久しぶりの稚児讃歎文奏上、入卒部式、<花カフェ>もオープンしますので、どうぞ楽しみにしてお越しください。


春の訪れを懽び(よろこび)自然を愛でる澄んだ目をもちたいものですが、日々、目に入るものごとに対して、様々な感情がわくことがあります。

ものごとの「ありのままのすがた」(真実)を好き嫌いで見ないで、「あるがまま」を受け入れる(真実を守る)にはどうしたらよいでしょう。

それには「雑草(煩悩)の草刈り」です!

心に生い茂る煩悩という雑草(「あるがまま」を受け入れることを妨げるもの)は、やっかいですね。油断するとどんどん伸びていきます。しかし、雑草(煩悩)を適宜刈りとり、そのつど心の土壌に鋤きこめば、智慧を生む栄養にすることができます。

「煩悩即菩提」ですから、煩悩があるからこそ、向上できる自分であることを自覚して、思いやりの実践を行ってまいりましょう。



上の画像↑ または

↓下の青い文字をタッチするとPDFファイルが開きます。

府中教会ニュース4月号


──今月の記事──

▶4月会長法話 「あるがまま」を受け入れる

会長法話全文はこちらから


▶ご案内

4月7日(日)府中教会50周年「花まつり」

4月8日(月)降誕会


▶50周年実行委員メッセージ

大きなけやきの木の下で・・・(保里桂子)


▶4月府中教会開放日


青年部Info(青年部月間ニュースレターVol.30)

※2ページめに続けてあります。

▶5.19 青年の日に向けて!!

 実行委員ミーティング

 

▶戦う理学療法士☆マサシ【離島編】

昨年3月で最終話を迎えた人気連載の【離島編】がスタート。


4月も、未来への道を 感謝と共に 明るく元氣に歩みます。

3/02/2024

府中教会ニュース3月号<WEB版>

府中教会発足50周年バージョン。
「50th」に現れたあのキャラクターは?
50周年の取り組みのご案内と共に、まもなく明かされます!

***

今月号の会長先生ご法話のタイトルは「『慎み』は、『慈しみ』から」。


昭和のダメおやじが令和の現在にタイムスリップして、不適切発言を繰り返すテレビドラマが話題です。(わが家で)

頑張れって言うとパワハラなの?

オジサンの昔ばなしはウザイ?

コンプラに縛られ、人間関係が希薄になりつつある息苦しさを感じている人ほど、共感できそうなストーリーです。


このドラマの不適切と言われる発言は「慎み」とは対極にありそうですが…。

親が子を思う心情や、子が親を疎ましく思いながらも心配してお互いを思いやり、戸惑いながらも溢れ出る言葉が印象的です。

不適切発言を指摘された昭和のおやじは、なぜ自分の発言がいけないのか、納得するまでまわりの人たちと対話をします。そして、お互いの感じ方の違いを理解しながら、相手を尊重する潔さや、やわらかさも見せます。


慎み深くあることについて、ともすると一般的な社会的規範のように受けとめがちですが、「慎みとは慈悲と一体のもの」と会長先生はご指導くださいます。

ルールのように自分や相手の言動を縛ることではなく、思いやりの心を深めるもの。

まわりを思うがゆえの慎み深い行ないは、迷いの中で一歩を踏み出す、慈悲の実践なのです。


下の青い文字をタッチするとPDFファイルが開きます。

府中教会ニュース3月号


──今月の記事──

▶3月会長法話 「慎み」は、「慈しみ」から

会長法話全文はこちらから


▶ご案内

3月5日(火)
教団創立86周年記念式典
(大聖堂建立60周年)

3月17日(日)10時より
お彼岸会

毎月10日 大法座


▶3月府中教会開放日


青年部Info(青年部月間ニュースレターVol.29)

※「府中教会ニュース3月号」2ページめに続けてあります。

▶3/2ー3(土・日)東京教区大練成会に向けて

大練成会のテーマについて、実行委員を務める安藤真弓さんからメッセージをいただきました。

▶5月19日(日)青年の日 実行委員会始動


1/31/2024

府中教会ニュース2月号<WEB版>

年明け、今年初の青年部「集会」が開催され、リアルで出会える喜びを分かち合いました。

(府中教会ニュース2月号・2ページ「青年部Info」参照)

↑画像をタッチすると「府中教会ニュース」のPDFファイルが開きます。


「文化の参照点が『集会』」(※参照点=価値判断基準)

「外へ出て、自分にとって必要なフェスティバルとかかわろう」


あるメディア研究者の言葉です。

インターネットの時代は、あと数年で終わるのではないか…とも言っていました。

(たしかにフェイクと誹謗中傷ばかりのネット情報は信頼できません。)


「フェスティバル」の語源は宗教的な祭典や祝祭日です。

皆さんにとって必要なフェスティバルとはなんでしょうか。


布教とは、信仰を持つ私が人と出会うこと

人と出会うことによってこそ、私たちの信仰は深まる


府中教会は今年50周年を迎え、コロナ禍の工夫としてZoom会議やYouTube配信もできるようになりました。

インターネットで瞬時につながることができる。だけど画面のこちら側で孤独を感じてしまうときがある。そんな今だからこそ、リアルな出会い、集いに心動かされ、サンガとのつがなりを味わい、信仰する価値の再発見ができるのではないでしょうか。


「恥じること」は、善く生きること。

会長先生は「つねに善き友に会って心をはずかしめられよ」という法然上人の言葉を引いて、サンガもまた仏さまであることをご指導くださっています。

身近なサンガとの出会いによって、相手に思いをかけてもらい、あたたかい心にもなります。そうすると、恥ずかしい生き方はできないと自分自身で気づくことができるのだと思います。


青年部「集会」の余韻に希望をふくらませつつ、さらなる出会いの場に期待をもって府中教会ホームページを綴ってまいります。

(このホームページも、インターネット時代の産物ですが…)


今年もどうぞご贔屓に。



下の青い文字をタッチするとPDFファイルが開きます。

府中教会ニュース2月号


──今月の記事──
▶2月会長法話
「恥じること」は、善く生きること
(佼成出版社の「お知らせ」文より)
会長法話の全文はこちらから

▶VOICE of
今回掲載のケヤキイラストを描き下ろしてくださった笠原愼介さんよりメッセージをいただきました。

▶2月府中教会開放日

青年部Info(青年部月刊ニュースレターVol.28)
※2ページめに続けてあります。
▶1.20青年部集会



(おまけ)

2月号会長法話<「恥じること」は、善く生きること>に登場する法然親鸞は師弟です。開祖さまのご著書から、お二人の上人について書かれた一節を紹介。


 親鸞上人は、自分は業が深くてどうにも救われない身だと思い込んでいたのですが、「阿弥陀如来は、そういう人こそ救おうとされるのだから、お念仏を唱えればいいのだよ」という法然上人の教えを聞いて、「これよりほかに道はない」と信心を決定(けつじょう)されたと伝えられています。

(中略) 

「自分の尊敬するお方のおっしゃることだから信じるだけだ。それがすべてで、ほかには何もない。念仏によってほんとうに浄土に生まれることができるのか、それとも地獄に落ちることになるのか、そんなことは知る必要もない」
 という純粋な信、それが、なんともいえず美しいと思うのです。

素直に信じる 
│たとい、法然聖人に
│すかされまいらせて、
│念仏して地獄におちたりとも、
│さらに後悔すべからずそうろう。
│──親鸞上人●歎異抄


引用 『人生の杖』庭野日敬

 


角川まんが学習シリーズ『日本の歴史』5
●鎌倉時代
法然登場シーンの模写



こちらは親鸞の模写

12/26/2023

府中教会ニュース1月号(WEB版・新年更新)

令和6年はいよいよ府中教会50周年。
再出発の時を迎えて、たくさんの皆さまと出会えることを楽しみにしております。


1月 会長先生ご法話
「心田を耕す」精進を

「精進は荷を運ぶ牛で…」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
会長先生は<仏道修行や精進>のイメージについて、初期の経典「スッタニパータ」の一節「精進は荷を運ぶ牛で、安穏の境地に運んでくれる」を引用され、私たちが日々の生活で無理なく実践できるようご指導くださいます。

それは、ゆったりと静かに荷車を引く牛の姿や、牛が犂を引いて田を黙々と耕す様子です。
令和6年は急がず休まずをテーマに、仏の教えをとおして心の田を耕しながら、人生をゆったりと歩んでまいりたいと思います。

とぎれることなく
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
心の田を耕すには、釈尊が伝えられたかったことを実践すること。
<人間はおなじ>・<すべては一つ>……これが仏教の根本思想にほかなりません」と開祖さまは明言されています。
道元禅師は何を見ても何を聞いても、それが「自分自身」であること感じられたそうです。その精神は、他人と自己を合わせた、禅師の「他己」という言葉に象徴されています。

こうした教えをいただいていても、日常生活で思うようにならないと、つい怒ってしまったり、欲ばったり、誰かを妬んだりしてします。
会長先生は、だからこそ<とぎれることなく>精進することが大事であるとご指導くださいます。

人の喜びや悲しみを自分自身のこととして受けとめる。
そういった心に立ち返ることが精進。
この気持ちが日々のものの見方を変えて、明るく、優しく、温かい人になれるということだと思います。

つい、せかせかと小走りになってしまう私ですが、大事なことに立ち返り、みなさまと共にゆったりと歩いてまいります。(佐藤)

(下の画像をタッチすると、会長先生ご法話の全文を読むことができます。)





下の青い文字をタッチするとPDFファイルが開きます。

──目次──
▶1月会長法話「心田を耕す」精進を
(佼成出版社の「お知らせ」文より)
▶VOICE of
令和5年12月より新しいお役を拝命した支部長、部長に「府中教会の好きなところ」を聞いてみました。
▶1月府中教会 開放日

青年部Info(青年部月刊ニュースレターVol.27)
※PDFファイルの2ページめに続けて掲載。
▶ティーズ用具供養&青年部お楽しみ会
▶告知!!府中青年部 1.20集会

11/26/2023

府中教会ニュース12月号<WEB版>

おかげさまで府中教会ホームページが公開され一周年となりました。

いつもお読みいただきありがとうございます。


来年は府中教会50周年。

未来への道を感謝と共に明るく元気に歩む記事を、これからも更新してまいります。

どうぞお楽しみに。

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2023年12月会長法話

いつでも元気

──病も辛苦も善知識

▼こちらの画像をタッチすると会長法話の全文をお読みいただけます。





今月より、教会掲示板のご法話ポスターをアイキャッチ画像としてご紹介します。

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開祖さまが「人間という人間を一人残らず救えるような法則はないものだろうか」と求め続け、出会った法華経。


「一人残らず救いきる」とはどういうことか。

今号の会長先生ご法話には、そのヒントがちりばめられています。


年末の慌ただしい時期ですが、目の前のどんなことも人生に必要なことと受けとめ、今、自分のなすべきことに精いっぱいとりくんでまいりましょう。

(佐藤)


▼青い文字をタッチするとPDFファイルが開きます。

府中教会ニュース12月号

青年部Info12月号

6/27/2023

府中教会ニュース7月号<WEB版>

府中教会の開放日(参拝可能日)や、府中教会ならではのニュースやご案内、「青年部Info」では青年部の活躍など、月一回のスペシャル情報を読むことができます。

紙面でもWEB上でも、いつでもどこでも読みたいときに開いていただければ幸いです。

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2023年7月
身を養う「食」とは
▼こちらから会長法話の全文がお読みいただけます。
立正佼成会 会長法話
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7月は盂蘭盆の月です。

ご先祖さまに供養の誠を捧げ、今あるいのちに感謝して、まずは食事の際には「いただきます」と手をあわせてまいりたいです。

合掌


▼タイトルをタッチするとファイルが開きます。

2/01/2023

「他人事」を「自分のこと」に(2月会長法話より)

2月の節分明け、立春より四緑木星の年に入ります。
四緑は、活動・成長・信用・ネットワークの象意(九星がもつ事象の主だった意味)があります。
信用を得て、成長していくためには、誓願を言葉にしていくことが大切。
まわりの人たちに「ありがとう」を伝え、感謝のネットワークを広げていきたいですね。

▼2月会長法話の全文はこちらからどうぞ。

 「他人事」を「自分のこと」に
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今月は、会長先生がご法話で引用された、在原業平一休に注目して参ります。




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「慢心」や「おごり」に気づく
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ついに行く 道とはかねて
聞きしかど 昨日今日とは
思わざりしを
        在原業平

(いつか死の道を通ると聞いていたけれど、自分のこととして、これほど間近に迫ってくるとは思いもしなかったなあ)

平安時代の歌人、在原業平が詠んだ、自分の慢心を悔いて嘆くような辞世の句です。
そこに歌われているのは、これまで連続すると信じて疑わなかった過去・現在の時間と、未来の時間との断絶であると言われます。

老いも病も死ぬことも、それを自分のこととして受けとめるのはだれしもいやなものです。いつまでも、それらが他人事であってほしいと願うのが人情なのかもしれません。

在原業平(ありわらのなりひら)は、小野小町や遍昭などと並ぶ六歌仙の花形です。端正な容姿に恵まれ、皇統の血をつないで自由奔放な行動を示し、華麗なダンディズムを謳歌。二条后や伊勢斎宮との不敵な恋に生きたとされるなど、多情多感な色好みの代名詞として小町と匹敵する伝説を残しています。
『伊勢物語』の昔男のモデルでもあり、無用者を標榜した東下りの話は特に有名でです。(880年に56歳で亡くなっています。)

まだ若いと思って自由奔放に生きてきた者にとっては、身につまされるような思いになる歌です。

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真に健康な人生を
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2月15日は涅槃会です。
師の入滅を前にして号泣する阿難に、「阿難よ、泣くな。生じたものは必ず滅するのだ」と、釈尊は決然と真理を伝えられたといわれます。

生まれては 死ぬるなりけり
おしなべて 釈迦も達磨も
猫も杓子も
          一休

一休宗純(1394─1481)は、足利義満の時代から、応仁の乱を始め、戦国の時代を生きぬいて、単に仏教界のみならず、日本の思想的展開の上においても特殊な足跡を残した禅僧です。
父は北朝系の後小松天皇、母は南朝方の公家花山院某の娘と伝えられています。

川端康成が、ノーベル賞受賞した時の記念講演「美しい日本の私」において、明恵上人から始まって、西行・道元・良寛と話して来た後、一休の二度の自殺をとりあげています。
無心自在の極みの境地に遊び、一見いかにも親しみ易く見える一休が、「実はまことに俊厳深念な禅の僧であった」ことを説いています。さらに、彼が禅の戒律を超越し、当時の宗教の形骸化に反逆し、戦乱で崩壊した世道人心のなかに、「人間の実存、生命の本然の復活、確立を志した」ことに及び、有名な「仏界入り易く、魔界入り難し」の話に至っています。

人生に絶望し、二度の自殺未遂を経ながらも禅の境地を極め、満87歳の生涯を全うした一休の心情は深淵ですが、だからこそ、洒脱な言葉も私たちに響くのかもしれません。


真に健康な人生は、他人事(ひとごと)を自分のこととして、人の悲しみや苦しみを共に味わうところにあります。愛しみや思いやりの心をもつことで、菩薩行につながり、感謝と喜びで日々を送ることができます。

釈尊が「すべてのものごとは移り変わり、あらゆるものごとは縁によって起こる」という真理を説かれ、入滅を前に「自灯明・法灯明」を伝えられたことの意味を、在原業平や一休の歌に学び、深く受けとめて参りたいと思います。
合掌



受験生のがんばりを他人事ではなく自分のことにする青年部
(記念品の「芯の折れないシャープペン」と絵馬風メッセージカード)


Info
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参考文献
『コレクション日本歌人選 在原業平』中野方子/笠間書院
『一休ばなし集成』(財)禅文化研究所

(アイキャッチ写真)
『阿・吽』おかざき真里

真言密教を広めていく空海。
天台法華を苛烈に求めるあまり孤立さえ恐れない最澄。
天才二人の旅路の行く末は・・・。
全14巻、超オススメのマンガです。

(一休宗純ではなくてゴメンなさい。)


<2月 府中教会 開放日>
開放日の10001130に参拝いただけます。
参拝される際は、担当主任までお知らせください。
※感染拡大の状況により、急きょ閉館となる場合もあります。
開放日(参拝可)=白い欄


1/01/2023

「健康は最高の利得」1月会長法話より

新年あけましておめでとうございます。
令和5年も、府中教会ホームページをお楽しみいただけましたら幸いです。



▼本年はじめの会長法話
 全文はこちらからどうぞ。
会長先生の前段のキーワードを受けた論旨の展開、
各ポイントを二つか三つに分岐させた文脈を
図解にしてみました。

────────────────
私たちはいつでも「元気」
────────────────

      ┏ 本(もと)
元日の「元」╋ はじめ
      ┗ 全体
 ↓
年のはじめに向こう一年の歩みを思い、
計を定めて心の土台を築く

<会長先生の今年の「計」>

みんなが「元気」な一年をすごせるよう工夫

「気」は万物生成の
 根源をなすもの  ┓ 私たちは
          ┣ 本質的に元気な存在で
天行は健なり(易経)┛ 健やか

┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
 もともともっている
 「生のエネルギー」のはたらきを
 損なうようなことをしないで
 健康で元気に生きることが大切

┗━━━━━━━━━━━━━━━┛

────────────────
菩薩行は健康行
────────────────

┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
  健康は最高の利得(法句経)
┗━━━━━━━━━━━━━━━┛
そのあとにつづけて釈尊がおっしゃるには・・・
┏ ①満足は最上の宝であり
┣ ②信頼は最高の知己であり
┗ ③ニルヴァーナ(貪瞋痴を滅した境地)
  は最上の楽しみである

上の三つに対応して、
健やかで、安らかなな身心を
与えられていることを十全に生かすための
大切なことは、
┏ ①足ることを知る
┣ ②まわりの人と仲よく
┗ ③欲や怒りや自己中心の心に
  ふりまわされないこと

だれでも
病気になったり老いたりするのは自然
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
→患わないことや体の機能に支障がないこと
 だけが健康ではない
┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
 生かされていることに感謝し
 調和のなかで
 安心して生きられることが
 人間にとって最高の利得

┗━━━━━━━━━━━━━━━┛
→すなわち真の健康
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
会長先生がおっしゃる
私たちにとっての健康状態
┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
 自分が生きていることによって
 世の中の悲しみが少しでもなくなり
 世の中の幸せが少しでも多くなる
 ようにと念じて生きること

┗━━━━━━━━━━━━━━━┛
それを現実にあてはめると
 ↓
六波羅蜜の┏ 日々の大切な精進
  菩薩行┫  
     ┗「健康行」
      ┣ 自分本来の元気を活性化
      ┗ 人さまにも元気を与える
┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
   「康福(こうふく)
 世界じゅうの人びとの
 心康(やす)らかで健やかな日々と
 福(さいわい)を願って
 私たちの「元気」を大いに
 はたらかせましょう。
┗━━━━━━━━━━━━━━━┛


みなさんの一年の計はなんでしょうか。

私は、府中教会のみなさん、地域のみなさんが元気ですごせるよう、工夫をさせていただきます。
それには、たくさんの様々な声を聴いて、対話してまいりたいです。
本年もよろしくお願いします。合掌
(佐藤)

info
────────────────────
<1月 府中教会 開放日>
開放日の10001130に参拝いただけます。
参拝される際は、担当主任までお知らせください。
※感染拡大の状況により、急きょ閉館となる場合もあります。
開放日(参拝可)=白い欄



12/01/2022

「人さまと、ともに幸せに ── 六波羅蜜」12月会長法話より

  今年一年、会長先生より『佼成』にて六波羅蜜の教えについてご指導いただいてまいりました。六つの徳目はどれも、欲や怒りや執着心などの煩悩と表裏一体の実践で、そこには自己中心の心を菩薩のはたらきへと転ずるキーワード、「利他」が見え隠れしていました。


 私たちは日ごろから、この「利他」の思いや願いを口にしていると教えていただきます。それは読経供養です。

「願わくはこの功徳を以て 普く一切に及ぼし
 我等と衆生と 皆共に仏道を成ぜん」
また、仏・法・僧への帰依とともに

「当に願わくは衆生と共に」と朝夕に誓います。

 そして会長先生は次のように私たちを励ましてくださいます。
一人の力ではどうしようもない現実があるとしても、私たち一人ひとりがどう生きるかを模索し、身近でできることにとりくむひたむきな思いが、仏の大きなはたらきと一つになることを私は信じています。

 日々「衆生と共に」と願い、「利他」の実践をお誓して、お互いさま明るく元気に新年を迎えたいものです。
 来年もよろしくお願いいたします。合掌
会長法話全文はこちら

11/01/2022

「みんなの幸せを願う心 ── 智慧②」11月会長法話より

むずかしいことをやさしく、
やさしいことをふかく、
ふかいことをおもしろく、
おもしろいことをまじめに…
(作家・井上ひさし)


今月号は会長先生が、「仏教思想ほど『やさしく、ふかく、おもろしろく』伝えることが難しいものはないかもしれません」と前置きをしたうえで、「空(くう)」をわかりやすく伝える先達の言葉をご紹介くださっています。

「『空』とは『無』とは違って、ないのではなくて、そこに存在はするが『性格づけ』されていない」ことを意味する。
(著述家・小林正観)
▶幸せな現象や不幸な現象があるわけではなく、「そう思う心があるだけ」ということ。
だから、現象に性格づけなどせず受け容れてしまったほうが楽に生きられますよ。

「この宇宙に存在するもので、なくていいものは一つもない」
それは「空」と同じ見方。

(仏教思想家・ひろさちや)
▶しなくてもいい無用な差別と、必要な区別の違いを判断できる智慧をもつ。
そのうえで、すべてのものに仏のいのちが宿っていると見る見方。

なにごとも自分勝手に考えないで、人に対しても、ものごとに対しても、そのあるがままを尊重しながら考えをまとめ、判断する、そういう智慧が私たちにはある。

「自分の幸せを願うなら、まず自分のまわりの人や世の中の安穏を祈りなさい」
(日蓮聖人)
智慧を含む六波羅蜜の教えも、慈悲のはたらきを六つに分けたもの。
すべては人さまを思う利他の実践に結ばれます。

今月は智慧の眼でものごとを見きわめ、慈悲の心からの、利他の道を歩んでまいりましょう。
合掌

▼会長法話全文はこちら

info
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冒頭の井上ひさし氏の文章にはその後がある。
以下、ひさし氏の三女で、劇団こまつ座を引き継いだ井上麻矢さんの著書より引用。
「まじめなことをだらしなく、だらしないことをまっすぐに、まっすぐなことをひかえめに、ひかえめなことをわくわくと、わくわくすることをさりげなく、さりげないことをはっきりと」と続いているのだ。常に裏と表があり、その両方を網羅してものを見ていたのだろうか。
(『夜中の電話 父・井上ひさし最後の言葉』井上真矢/集英社文庫)

10/01/2022

「苦悩を生むもとを知る ── 智慧①」10月会長法話より

遊んでいるときには
せまいせまいというて 遊んでいる
朝会のときに石を拾わされると
広い広いというて 拾うている  「運動場」



六波羅蜜の「智慧」とは何かを考えるうえで、小学生4年生が書いたこの詩は大切なことを教えています。

仏弟子である私たちが「智慧をいただく」とは「自分のなかに、真理を認識して判断する力──智慧がある」と気づき、その「智慧」を日々の生活の折々にはたらかせることです。

「世界を空(くう)なりと観ぜよ」という釈尊の言葉は、「自分の思いどおりにしたい」というわがままな心、欲望や執着をコントロールする「智慧」を身につけるためのヒント。自分勝手な思いや都合で「せまい」とか「広い」と評価したり、価値判断したりするのはやめようということです。

今月は、事実を素直に受けとめ、持ち前の「智慧」をはたらかせて、澄み渡る秋空のような清々しい気持ちで、他者を思いやる菩薩としての歩みに、お互いさま自身をもってふみだしてまいりたいです。合掌


▼こちらから庭野日鑛会長の法話全文をお読みいただけます。

Info
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⊕アイキャッチ画像⊕
『心田を耕す』庭野日鑛/ 佼成出版社

冒頭の詩が引用されている著書です。

庭野日鑛(にわの・にちこう)会長は、1938(昭和13)年3月20日、東京都中野区に生まれました。立正大学仏教学部卒業、同大学院修了後、本会に入職。布教本部長、学林学長を歴任しました。1991(平成3)年11月15日、法燈継承式で庭野日敬開祖から会長位を継承し、第二代会長に就任。法華経を基盤とした庭野開祖の教えをもとに、常に仏教の大道を正しく歩む教団でありたい、との願いを胸に布教伝道の日々を送っています。

また、現在は(公財)WCRP(世界宗教者平和会議)日本委員会会長をはじめ、同国際委員会名誉会長、ACRP(アジア宗教者平和会議)共同会長、(公財)庭野平和財団名誉会長、(公財)新宗連(新日本宗教団体連合会)顧問などを務め、国内外で宗教協力活動を推進しています。著書に『心のなかの散歩道』『すべてはわが師』『明日に向かう』『ブッダロードを行く~西安からウルムチへ』『心田を耕す』『こころの眼を開く』など。