2/27/2023

買うなら食べろ 食べなきゃロス

 


月イチ開催のフードバンク府中による食料配布に、3回ほど参加させていただいた。
コロナ渦でアルバイト先を失った留学生も多く、配布食品で2週間を過ごすという。健気なやり繰りに感心しつつ、目の前で喜ぶ彼らの台所事情へと思考が続く。

ひるがえって、わが家のパントリー事情はどうなっているのか、引き出しの中身を全部出してみた。
春雨、わかめ、昆布、高野豆腐、買い溜めした出汁、鮭缶…沢山の食料品たち。健康にいいし、乾物は日持ちするし、災害時の備蓄用になるしと、たくさんの言い訳とともに眠っていた。
お店で買い物しているときの私は、「きょうの料理・やる気仮面」になっている。だが買い物を終え、家に帰ると、「今日はやめとこ仮面」に取って代わる。
せっかくわが家にやってきた食材は、「取りあえず、しまおう!」と引き出しへ押し込まれた。
これが食品ロスの始まりだ。

フードバンクの目的の一つは、フードロスを無くすことである。いつの間に帰ってきた「やる気仮面」が恥じ入るように「おつまみでも作ろう」と言う。ワカメと春雨とツナがキッチンへ運ばれていく。わが家のパントリーは、こうして食品ロスは免れた。
だが、まだ冷凍庫内記憶喪失救出作戦が控えている。

食品ロス発生の危機はさらに続く。
(杉山良江)

2/11/2023

マンガ『阿・吽』読書会に参加しました

府中の普賢寺のイベントをチェックしていて、マンガ『阿・吽』オンライン読書会を知りました。

『阿・吽』全14巻


ちょうどお正月に『阿・吽』全14巻をイッキ読みしたばかり。
空海と最澄の「救い」とは何かを探求していく生涯に、力をもらっていました。

読書会は、一般社団法人ダイアログ・ラーニングの井上真祈子さんの司会で、普賢寺の小野常寛住職長野にある長谷寺の岡澤慶澄住職が、最澄の天台宗と、空海の真言宗の信仰体験を解説。

さらに、書家の薛翔文さん身体教育家の林久仁則さん(NHK趣味どきっ!に出演)、教育系企業会社員の竹内新さんをゲストに多彩な視点で『阿・吽』の世界観が語られました。
Zoomの参加者は総勢43人。

チャット欄で自由に語り合える雰囲気でしたので、私も質問してみました。


◆最澄と徳一の「三一権実論争」

問い「なぜ最澄は徳一に対して、あれほど激昂したのでしょうか」


出典:『阿・吽』13巻「徳一菩薩」おかざき真里
徳一に激昂する最澄

マンガでは13巻、坂上田村麻呂の東征などを経て復興しつつある、純朴な会津の人たちが描かれます。

出典:『阿・吽』8巻(扉絵・坂上田村麻呂)おかざき真里
三春駒は坂上田村麻呂の伝説から生まれました。


出典:『阿・吽』13巻「徳一菩薩」おかざき真里
ジョウブツできなくても?

私は福島の出身ですが、会津にも磐城(いわき)の古寺名刹にも、徳一菩薩の布教の事績が残されています。

『阿・吽』では、最澄と烈しく論争するヒールとして描かれている法相宗の徳一。

「一人残らず救う」と誓願する最澄に対し、「荒涼とした現実にさえ己の分がある。己の役割を知らせてやるほうが生きる実感があろうというもの」と疑問を投げかける徳一。
一乗真実、三乗方便はまやかしで、三乗こそ真実と言う徳一の真意はいかに。

二人の激烈な論争は、すべてに仏性有りという思想に対する問答であり、仏教史上最大の対決です。

そのあいだで最澄を心配する空海の姿も、マンガでは印象的。


◆最澄も徳一も人々を導こうという思いは共有

小野住職が、最澄の「すべて救う」という願や、徳一が当時から東北の人々に慕われていたことなどを教えてくださいました。

参加者の中には、徳一開山のお寺のご住職もいらっしゃいました。

出典:『阿・吽』4巻「三車火宅」おかざき真里
「救い」は無限です!


「わかりきらないまま、わかろうとする…」
という小野住職の言葉も心に残りました。

両者が目指す方向は異なっていたとしても、言葉と論理を用いてそれぞれが思う正しい方向に赴こう、人々を導こうという思いは共有していたのではないか。
(『最澄と徳一 仏教史上最大の対決』師茂樹)


「正しい」とは…。
最澄徳一の論争に、空海はどのような視線を向けていたのか。

最澄と空海の二項対立では見えない信仰世界が、徳一や坂上田村麻呂などを交えた群像劇のなかで、「救い、救われ」とは何かを読む者に問いかけます。

『阿・吽』読書会は続編がありそうです。
次回はぜひ、みなさんも参加してみてはいかがでしょうか。
(さとう)

Info
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次回の読書会は、普賢寺Facebookのイベント情報をチェック!

<参考資料>
マンガ『阿・吽』おかざき真里/小学館
『最澄と徳一 仏教史上最大の対決』師茂樹/岩波新書

※マンガの引用は以下のルールに従いました。

(注5)引用における注意事項

 他人の著作物を自分の著作物の中に取り込む場合,すなわち引用を行う場合,一般的には,以下の事項に注意しなければなりません。

  • (1)他人の著作物を引用する必然性があること。
  • (2)かぎ括弧をつけるなど,自分の著作物と引用部分とが区別されていること。
  • (3)自分の著作物と引用する著作物との主従関係が明確であること(自分の著作物が主体)。
  • (4)出所の明示がなされていること。(第48条)

2/09/2023

≪Nオヤジのつぶやき≫「許す」ものの見方

Netflix並みに話題の作品目白押しで、
NationalGeographicにも負けない新発見にあふれ、
NASAも驚く宇宙探査的広大無辺な法華経ワールド。

その教えを学んでいるNオヤジのつぶやきコラムです。
不定期便でゆるっとお届けしてまいります。
NightFeverな写真と共にお楽しみください。
(後半の写真、小さないきもの系が苦手な方はご注意ください。)

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「許す」ものの見方

家族や会社の同僚、友人、すれ違った人等、誰かを許せないと思ったことはありませんか?
自分の思い通り、期待通り動いてくれないとか、自分の価値観だけで判断し、相手の言動を許せず、不平不満を言ったりしていませんか?自分は正しい道を歩んでいるのに・・・と。
本当にそうでしょうか?

山火事に見えた日没(佐藤家のベランダより)


その人もその人なりに、私たちの見えないところで様々に努力し、一生懸命に生きています。
その人も神さま仏さまの心を持った人なのです。
そう感じられないのは自分の心にフィルターがかかっているからなのではないでしょうか。

日没が進むと富士山が浮かんできました


「心を一方におけば九方が欠けるなり」という言葉があります。
自分の思い込みや、心の置き方ひとつで、ある方向からしかその人、その物が見えていないという事は多々あります。
視野を広げてみる事、心の器を広げて見る事は大切な事です。
仏さまは正しい道を歩む第一に「正見」という事を教えて頂いています。
正しく見るとは、真理にあったものの見方です。真理に合った見方とは、仏さまから見たらどんな風にみえるかと思いを馳せてみる事です。

令和5年大國魂神社節分祭「疫病退散」


人は「許されること」「信頼されること」そのことで心が救われます。
許してくれた人から受け取った愛を自分の周囲に広めていく事が大切です。
私たちの内にいらっしゃる神さま仏さまは根気強く私たちを見守り、許し続けてくれています。
同様に身の回りの人や出来事が自分の思い通りに行かなかった時は、まず自分からその人や出来事を許す事を心がけてみませんか。

令和5年大國魂神社節分祭 いざ豆まき 


自分が許せば、必ず相手もその心を感じ取ってくれます。
直ぐには結果は出ないかもしれません。
でもその行為が尊いのです。
「与えたものが与えられる」「投げかけたものが帰ってくる」「信じたものが救われる」すべて宇宙の法則でそうなっているのです。

豆まきゲスト「純烈」リーダーの後ろから
 (心の鬼をはらい、許す見方ができますように)


マザーテレサは全ての相手に関心を持つ事が大切とおっしゃっていました。
許せない相手にも関心を持って見てみると、たまには善いところも見出せるかもしれません。
その人と会話しなくても、一筋の光明を見つける努力をしてみるのも自分の中の仏ごころを動かす訓練になる事と思います。

戒名室に闖入したヤモリも許します!


許す物の見方ができたら、自分も周囲も明るく、優しく、ぬくもりのある穏やかな日々が過ごせるのではないでしょうか。

2/05/2023

<楽曲作り>春先取りレコーディング

昨年の夏に始まった府中教会青年部の楽曲作り。
吉沼青年部長が府中教会の青少年活動に思いを寄せて書いた歌詞に、音楽ユニット心音─kokone─の赤澤さんが曲をつけてくださり、イメージを共有してきました。
Zoomミーティングを重ね、次の段階へ。

過去の記事

年が明け、お正月休みもそろそろ終わるころ、赤澤さんからアレンジの第一稿が届きました。
立春が過ぎた日の夜、いよいよレコーディングの運びに。
レコーディングスタジオは府中教会の研修室。赤澤さんが機材を持ち込んでくださり、歌い手の二人、吉沼青年部長と手塚女子部長がスタンバイ。
二人ともそれぞれの仕事を終えてから、府中教会へ駆け付けました。吉沼部長は自身が店長を務める美容院の2店舗目が昨年11月15日にオープンしたばかり。激務の中、レコーディングに向けて自主練を続けてきました。

夜に駆けるレコーディング

赤澤さんの機材

声の雑音が入らないようにするポップガード


どんな曲が完成するか。
完成形には府中教会青年部のみなさんによるコーラスも加えていければ、うれしいです。

今日は試験的でしたので、再度、コンディションをととのえ、次のレコーディングを経て、赤澤さんによるミックスダウンとマスタリングの工程に入ります。

楽曲のミュージックビデオも作成してYouTube展開していく予定ですので、MV出演、撮影隊などに参加したいという青年部のみなさんを大募集!
(ご希望の方は吉沼部長、手塚女子部長までお知らせください。)

来年、府中教会発足50周年を元気に迎えるために、青年部による楽曲で盛り上げてまいります。
府中教会青年部の活躍、引き続き、応援よろしくお願いします。
(文・写真 佐藤)

緊張をほぐし中

終了したのは22時過ぎ。おつかれさまでした。


Info
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各種配信サービスにて、心音─kokone─の楽曲を聴くことができます。