N(Neutral)中道を意識して毎日を過ごしたいNオヤジのつぶやきコラムです。
不定期便でゆるっとお届けしてまいります。 教会内の写真と共にお楽しみください。
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日本は古来より「言霊の幸(さき)わう国」 と呼んでいました。 万葉集の柿本人麻呂の歌に 「敷島の大和の国は 言霊の幸はふ国ぞ ま幸くありこそ」 という歌があります。 これは 「この日本の国は、言葉が持つ力によって幸せになっている国です。これからも平安でありますように」という意味です。
日本神話の国生みでは伊弉諾尊と伊邪那美尊が言葉を掛け合って大地や神々を生みました。創世記にも「初めに言葉ありき 言葉は神であった」というように世界は言霊、言葉のエネルギーによって作られてきました。
言霊の持つ力は想像以上に物凄いパワーを秘めているといえます。(神話や経典は事実に基づいたものを比喩で表現したもの・・・とオヤジは考えています。)にも拘らず私達はこの事をあまり意識して生活していません。
もう一度言葉の大切さを考えてみたいと思います。
お釈迦様の教えに八正道があり、その中の一つに「正語」があります。まさに正しい言葉を使う事を説かれています。言葉一つで人間関係の良し悪しが決まりますし、自分や周囲を幸せにするのも良い言葉が使えるかで変わります。現代では正しい日本語を使うのは中々難しいです。そこで、次のような前向きなあたたかい言葉を日常生活で意識して使う事をおすすめします。
「ありがとうございます」「うれしい」「楽しい」「元気」「素晴らしい」「幸せ」「許します」 このような言葉を発すると、気が付くと自分自身の心が穏やかになると同時に周囲を明るく幸せにします。自然に明るく、優しく、温かい人になっています。
また、同じような明るい言葉を発している人が寄ってくる為、人間関係は常に良好な状態を保ちます。人間関係が良好であれば良縁に恵まれ、自然とお金に困らなくなります。更に、明るい言葉は自分自身の細胞を活性化し、健康を維持できます。つまり、福禄寿すべてに良い影響を及ぼすのです。
逆に、不平不満、愚痴、文句等の言葉を発すると、気が付くと自分の心が暗くなり周囲をも不安にします。この事を懺悔経では「舌根は五種の。悪口の不善業を起す。」と教えて頂いています。また、お釈迦様のみ教えに因縁果報というのがあります。世の中の出来事は全て原因があり、ある条件が整って結果を生み、様々な影響を及ぼすという法則です。言葉もこの法則に従ってその通りの現象が生じます。
この法則から言える事は、善い言葉を発すると善因を作り、善いことを引き寄せ、幸せが舞い込みます。逆に、耳障りな言葉を発すると自分で悪因を作り、善くない事を自分で引き寄せてしまっているという事です。悩み苦しみは他者や環境に起因すると考えている人が多いようですが、そうではありません。自分自身の中に原因があり、それを見出す必要があります。特に自身の中にある思いや言葉に強く環境が作用します。何故なら意識するしないに関わらず、自身から発生する思いや言葉の波動に合った現象が生じ、その因縁に合わせて果報が生じるからです。つまり、波動に応じた共鳴現象が生じるという事です。
この事は、「自分が変われば相手が変わる」という教えに通じます。善因善果に繋げる為に、人間関係や健康で不具合があるようであれば、是非発する言葉を変えてみてください。言葉が変われば自分自身の中の思いも変わります。重い思いでは言葉も重苦しくなります。軽やかな明るい言葉を選びましょう。思いが軽くなり、自分が楽になります。そして周囲の人も笑顔になり、きっと人生が好転すると思います。是非お試し頂ければと思います。
それで解決しない場合は、縁ある方に結んで頂きましょう。法の縁は偉大ですから。。。
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桜花散りかひくもれ老いらくの